50代からの病気予防食事

外食が多い50代のための生活習慣病予防 賢いメニュー選びと食べ方のポイント

Tags: 外食, 生活習慣病予防, 50代, 食事術, メニュー選び

導入:外食と健康リスク

50代を迎え、健康診断の結果が気になり始める方も多いのではないでしょうか。特に、仕事が忙しく外食や中食に頼る機会が多いと、食生活のバランスが偏りがちになり、生活習慣病のリスクが高まることが懸念されます。しかし、多忙な日々の中で、全ての食事を手作りで管理することは困難な場合も多いでしょう。

このため、外食が多い状況でも生活習慣病のリスクを減らし、健康的な食生活を維持するための知識と工夫が重要になります。無理なく日々の食事に取り入れられる、外食時の賢いメニュー選びと食べ方のポイントをご紹介します。

外食メニュー選びの基本原則

生活習慣病予防のためには、以下の3つの栄養素の過剰摂取を避けることが特に重要です。これらを意識するだけで、外食時のメニュー選びは大きく変わるでしょう。

これらの栄養素を完全に避ける必要はありませんが、意識的に量を調整することが大切です。

具体的なメニュー選びのポイント

1. 主食・主菜・副菜のバランスを意識する

定食形式のメニューは、主食(ごはん)、主菜(肉や魚)、副菜(野菜)が揃っているため、栄養バランスを取りやすい選択肢です。 * ごはん: 白米だけでなく、雑穀米や玄米が選べる場合は、食物繊維が豊富なのでそちらを選ぶと良いでしょう。量を少なめに調整することも検討してください。 * 主菜: 揚げ物よりも、焼き魚、煮魚、蒸し鶏、豆腐料理などを選びましょう。肉料理を選ぶ際は、赤身の肉や鶏むね肉・ささみなど、脂質の少ない部位を選ぶと良いでしょう。 * 副菜: 野菜のおひたし、和え物、サラダなどを積極的に追加し、食物繊維やビタミン、ミネラルを補給しましょう。

2. 調理法に注目する

同じ食材でも調理法によって脂質量は大きく異なります。 * 揚げ物(例: 天ぷら、フライ、唐揚げ)は避け、蒸す、焼く、煮る調理法のものを選びましょう。 * 炒め物を選ぶ場合でも、油の使用量が少ない中華の蒸し料理や和え物を選ぶと良いでしょう。

3. 塩分控えめなメニューを選ぶ

4. 野菜や海藻、きのこ類を積極的に摂る

これらの食材は食物繊維が豊富で、血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの吸収を抑える効果が期待できます。 * サラダ、和え物、味噌汁の具材として追加したり、野菜炒めや具だくさんのスープを選ぶことで、意識的に摂取量を増やしましょう。

賢い食べ方の工夫

1. 野菜から食べる「ベジファースト」

食事の最初に野菜や海藻類を食べることで、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。これは「ベジファースト」と呼ばれ、手軽に実践できる効果的な方法です。

2. ゆっくりとよく噛む

よく噛んでゆっくり食べることで、満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐことができます。一口食べるごとに箸を置くなど、意識的に時間をかけて食べるように心がけましょう。

3. ごはんの量を調整する

外食ではごはんの量が多めに盛られていることがあります。注文時に「ごはん少なめ」と伝えるか、半分残すなどして、糖質の摂取量を調整しましょう。

飲み会での食事術

飲み会では、ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしがちですが、ここでも少しの工夫が生活習慣病予防につながります。 * アルコールの種類: ビールや日本酒よりも、糖質の少ない焼酎、ウイスキー、ワインなどを選ぶと良いでしょう。適量を心がけることが何よりも重要です。 * おつまみ: 揚げ物や味の濃いものよりも、枝豆、冷奴、刺身、焼き鳥(塩味)、サラダなど、低カロリーで高タンパク質なものを選びましょう。 * 〆の食事: ラーメンや丼物などの炭水化物で〆るのを避け、お茶漬けや味噌汁、フルーツなど、消化に良いものを選ぶか、何も食べない選択肢も検討しましょう。

まとめ:無理なく続けるためのヒント

生活習慣病予防のための食事改善は、一朝一夕に達成できるものではありません。全てを完璧にするのではなく、まずは「今日から一つだけ変えてみる」という意識が大切です。

例えば、「外食では必ず野菜を追加する」「麺類のスープは残す」といった小さな目標から始めてみましょう。少しずつ意識を変えていくことで、忙しい日常の中でも無理なく、健康的な食習慣を築くことができるでしょう。ご自身のペースで、できることから取り組んでみてください。